令和4年12月6日(火)雨後曇り
私は子供時代、活字中毒だった、眠っている時以外そこに活字が
あれば読まずにはいられなかった。
字であれば何でも良かった。
当時トイレの紙は新聞紙を切って吊るしてあった。
それを読みふけり、続きを便壺の中まで探していた。
眼はとても優秀であった、どんな遠いところでも
どんな暗いところでも読めたのだ。
読みふけると動かないので「あああ~恨めしか~、本ばっかり読んで手伝わん」と母が発狂していましたね。
女の子は私一人だったので母の手伝いをしなければならないのに
読みだすと止まらないのだ。
当然歩きながら読みました、当時は道は人だけの占有でしたので
危険ではなかったのです。
夜は当然家中の電気を消しますが、茶の間だけは薄灯りの常夜灯がついていましたので障子の穴から漏れてくるかすかな光で
読みました。
なぜそんな事をしたのかと言いますとね、
両親が二階に上がって寝た頃を見計らって電気をつけますとね、
親に内緒のつもりでしたが、父は枕元のスタンドの明滅で
私の犯行(大げさ)を知っていたのです。
当時の電気事情ではどこかで点けたり消したりすると
明滅したのです。
明滅と言えばグレイス・ケリー主演の映画「ガス灯」が
そんな情景で犯行を察知していましたね。
当時本は貴重品で町にも学校にも図書館はありませんでした。
町は炭坑城下町でしたが、炭鉱にもありませんでした。
父は新聞は隅から隅まで読んでいましたが、
家に一冊の本もありませんでした。
父の弟の叔父さんは読書家で家に本が沢山ありましたので
叔父さんちに行って大人の本を読みふけりました。
叔父さんはいつ見ても本を読んでいました。
その中でとても興味のある本が支那のアモイの地誌でした。
海外に憧れた切っ掛けだったかもしれません。
戦争前に買った本がある家は本がありましたが、
我が家には本当に一冊もありませんでした。
同級生が本を持っていると読み終わったら貸して貸してと
つきまといましたね。
なかなか貸して貰えませんでしたが、試験期間中は貸してくれるので試験ほったらかして読みふけりましたよ。
高校に入学したら学校図書館があり、
武雄町は温泉華やかなりし頃なので立派な町立図書館が
ありました。
武雄市の図書館はレンタル大手のTSUTAYAと連携して運営して
ニュースになっていました。
批判多数のTSUTAYA運営武雄図書館 市教委は「わからない」|NEWSポストセブン (news-postseven.com)
私は友情そっちのけで両図書館に閉じこもりました。
尤も汽車通学でしたので時刻を気にしながらなので、
夢中になっていると時刻が迫り、汽車と一緒に走りましたね。
どんな本を読んでいたかあまり覚えていませんが
1年生の始めての冬休みに谷崎潤一郎訳「源氏物語」の
箱入りの立派な装丁の本がありました、
一箱に確か和綴じの本が3冊入っていたと思いますが、
3冊迄しか借りられないので一日おきに通いました。
その冬休み中に読了しました。
私の子育て時代子供に読書教育するのが流行っていましたが、
私は読書は教育するものではなく自発的に読むものだと思って
いましたので一切指導しませんでした。
ところが二人ともいつの間にか読書家になっていました。
娘は家に居る時は本は買って読み、読み終わったらブックオフに
即持って行って私にも読ませてくれませんでしたね。
だから娘宅には本棚がありません。
息子は小学低学年から大学まで野球一筋でした。
勿論会社でも野球部員~部長をやり部員不足の他社から頼まれて
試合に出場したりしていましたので読書人とは知りませんでした。
息子が読書家だと知ったのは
私が3回入院した時に「読め」と言ってどっさり持ってきました。
「あんた本読むの」と聞きましたら。
「俺は会社に読書部を作り、部長だ」と言うのです。
後に確かめたらそれはジョークだよと言っていましたけどね。
確かに叔父さん→私→子供達にDNAは受け継がれています。
あ!それから私は本は近所の本屋さんから買うことに
していますよ。ネットでは絶対買いません。
近所から本屋さんが無くなってしまったら寂しいでしょ。
尤もその他の品も近所で買います。
近所から店が無くなってしまったら不便でしょ。
息子が持って来た池井戸潤本。
最近この2冊は読み終わりました、
私の読書時間は電車、待ち時間だけです
読んでいるとこれ読んだなと判るんですが詳細は
忘れていますから、又新です。
これから池井戸潤を極めてみようと思います。
只脳の吸収が悪いので登場人物と結末が
はっきりしないんですよね。
昔の本では登場人物の相関図が書いてあったような気がします。
それと私の好きな刑事物の様に悪者の始末がどうなったか
書いてないのですっきりしません。
もう眼があがって脳の吸収も悪いので読書はなかなか進みません。
読書は忙しくても若い時にしとくもんです。