[255] 赤坂、老舗料亭「金龍」 2006.6.24  17:10:31   
18/6/24(土)どんより晴れ

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玄関内部、金龍では6月1日から夏バージョンの建具になる、
それは従業員にとって、大変な作業だった。
左側の照明は鉄で出来ていて、幾多のお偉い方々の頭をごっつんさせたか

午後から、娘と赤坂、金龍に行ってきた。
娘にとっては始めての本格的なレトロな(いけない、古典的な)日本建築だった。
もうこんな素晴らしい日本建築は見ることは出来ないかもしれない。

私にとっても、田舎の庶民育ちだから、まったく縁のない建築物だ。
今まで、一流の人物だけが享受していたものを、じっくり見せて頂き感激した。

営業していれば、本当に縁の無い建築だった。
あぁあ、私が金持ちで、広い土地を持っていれば移築したいもんだ。
もう二度と作れない建築物。だんだんこのような建築物が失われてゆくんだ。

拙い写真で少しご披露しましょう。


[256]「YKK」御用達の部屋 2006.6.24  17:34:12   

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ご存知(えっ知らない)「YKK」御用達の部屋、
「YKK」がご来店の時は
付近には報道陣が詰め掛けて
大変な騒ぎで、
お帰りの時は仲居さんは裏口にご案内したそうだ。

床の間には棟方志功の絵、衝立には「信太郎」と署名のあるスケッチ、建具は夏バージョンの材料は何だろうか、細い茎のようなものでとても繊細で美しい、取り扱いに大変な注意を払ったそうだ。
座卓の下は掘りごたつになっていて、足が延ばせる。

「YKK]はカラオケが好きで、彼ら専用のカラオケセットを持ち込んでいて、部屋の裏に置いてあった。


[257] 棟方志功の掛け軸 2006.6.24  21:43:18   

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「YKK」御用達の部屋の床の間に掛けてあった、棟方志功の書。
点が一個多い、これには何かわけがあると言っていたが聞き漏らした。今度親友に聞いたら書き添えよう。(後記:道の部首のシンニョウ)


[258] 信太郎のスケッチ 2006.6.24  22:01:30   

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「YKK]の御用達の部屋の衝立に書いてあった「信太郎」と署名のあった絵。
親友の話だと有名な方らしいがよく判らない。
ネットで検索したら洋画家「鈴木信太郎」と言う名があるがその方であろうか。


[259] 夏の建具 2006.6.24  23:08:32   

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金龍では、着物と同じく6月1日には建具をすっかり取り替える。
とても繊細な作りでおまけに何十枚もあるので、一大仕事だったらしい。
終う時も一枚、一枚乾拭きして紙で包むそうだ。

いつも季節になると聞かされていたが、
今日始めて現物を見てその素晴らしさに感嘆した。
季節が終わったら仕舞う場所も無くてはならぬ。
しょせん庶民には無縁な物だ。
所で、これは何と言うのだろうか。

今日(6/30) 聞きましたら、「すど」と言うそうです。
それは「素戸」「簾戸」でしょうか、
材料は葦だそうです。

今日までの1週間沢山のお客様が見えて大変忙しかったそうです。
皆さん、焼き物より、建物が見たくて来た方が多かったそうです。
そして、異口同音に壊すの勿体無いと仰ったそうです。


[260] 大広間 2006.6.24  23:30:10   

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大広間、ここで30名~60名の宴会が催されたそうだ。
ここ、展示用に並べてある黒漆の座卓、
宴会時1卓に2名座るようセットしたそうだ。

細長くて座敷において書類を好きなだけ広げて勉強したいな。
無償と言うわけにはいかないだろうが欲しければ分けて貰えそうだけど、
どこにおく。


[261] 大広間 南側 2006.6.24  23:44:46   

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奥の白い衝立の障子紙の貼り方が面白い、
表、裏から互い違いに貼ってある。
今回は展示会の表示紙が貼ってあるので、よく見えないが。


[262] ついたて 2006.6.24   23:53:56   

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始めてみた障子紙の貼り方、昔からこのように貼っていたそうだ。


[263] 廊下の窓の竹組み  2006.6.25  10:43:53  
 
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この窓の向こうはトイレ、どーって事は無いけど


[264] 香炉 2006.6.25   10:46:36  
 
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玄関に良い香りを漂わせていた、別にどーって事は無いけど高価な物だそうだ


[265] 足乗せ 2006.6.25  10:56:19  
 
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年季の入った足乗せ、どれほどの人の足裏を知っているのだろうか、

私の思い入れでくどくどとご紹介しましたが、
私ってこんな物、こんな事に愛着を感ずるのです。
建築の知識があれば、もっと興味深い見方があるのだろうが
私の見方は所詮物珍しい、古い、誰某が愛用した、
失われ行く物に対する愛着でしかない。

失われていくもの、、、

興味のある方は是非行って見て下さい。

「金龍」の生き字引のような「○○」さんと言う方が居ますので(小柄な女性)
「さんごママ」から聞いてきたと仰れば、親切に案内してくれると思います。