にほんブログ村

[206] カサブランカ  2006.2.6   23:17:00   
18/2/6 (月) うす曇の晴れ

206_picture
今朝の夜明け(6時41分)ビルが炎上しているが如きだった

いま、BS11で映画「カサブランカ」を観終わった。
この映画を観たのは確か高校生の頃だったような気がするが
制作されたのは1942(昭和17年)頃なんですね。
とても忘れられない映画だったのに、
今夜始めて観る様に新鮮だった。

その年頃でもハンフリー・ボガードのしびれるような大人の男の魅力に酔いしれたし、イングリット・バーグマンの完璧な美しさに同じ人類としてどうしてこうも違うのだろうと、当時まだ敗戦国の劣等意識を引きずっていた頃なので打ちのめされたものだ。

今、映像で観てもまるで磁器のような完璧な皮膚、骨格が目を見張るようだ。
最近は女性誌の広告で女優の顔が完璧なので本当にこんなに
シミひとつ、シワひとつ無いのかしらと感嘆していたら、
誰かがそんなのコンピュータ処理でどうにでもなるんですよ、
と言われて始めて認識したけど、バーグマンの場合は完璧だ。

バーグマンの美しさを始めて認識したのはあれは朝鮮動乱の頃、
確か小学生だったが、佐世保の叔父さんの家に遊びに行って
近所の夜店街の映画館に始めての、わけも解らず洋画と言うものを
観ようと入って観たのが「誰が為に鐘は鳴る」だった。
当然、なんにも理解出来なかったが、
あの、キス・シーンだけは強烈に印象に残った。

あの頃は日本はちっぽけで、子供心にも情けなかった。
多分日本以外には大きな世界があるんだろうなと憧れていた。

明日は「第三の男」が放映される。
この映画も忘れもしない高校の時観たが。隣町で上映されるので、
学校の帰りに寄り道して観た、夕食後に帰宅したので、
父にしかられ、砂をかむような夕食を食べた。
門限(夕方)に厳しい家庭だったが、どうしても観たい誘惑に勝てなかったのだ。
もう、ご飯など喉を通らないので食べたくなんか無かったんだけど、
食べないという行為も許されない家庭だった。

その頃の抑圧された暮らしを経験しているだけに、
今私は本当に自由を謳歌していると思う。

それから、ジョセフ・コットンの大フアンになったな。